id:nighthaven
ニュースピークは「言語が思考を決める」という強い仮説を前提にしています。この強い仮説は、いまは認知言語学も生成文法も採っていません。なので、現実の言葉狩りを『1984』でたとえるのはずれている、というもやもやは、たぶん当たっていると思います。
ちなみにピンカーは『言語を生みだす本能』の第3章をニュースピークの引用から始めています。語を消しても自由や平等は考えられるし、ニュースピークで育った子どもは1世代でそれを普通の言語に作り直すだろう、という議論です。
認知言語学のほうでは、語を考えそのものではなく、考えを呼び出す入り口と見ます。語を消すと入り口が1つ減って、遠回りに手間がかかる。AlicePenguinさんの「迂回=高コスト」はこれに近いです。
3. 受け手の体験として
票を受ける投稿には名前が付いたままです。投票者が無記名でも、受け手は自分の投稿に付いたマイナスを自分への評価として読みがちです。これはわたしの感じ方ではなく、ほかのサービスが実際に対処してきたことです。YouTubeは2021年11月に低評価の数を非表示にしました。理由は、特定の動画に低評価を集中させる行為から、小さなチャンネルや始めたばかりの投稿者を守るためです。ボタンは残し、おすすめの調整には使い続けています。情報技術系コミュニティサイトのStack Overflowも2018年4月に、新しい利用者にとって居づらい場所になっていると運営自身が認めました。慣れていない人を遠ざける仕組みと慣習があると書いています。
2. コミュニティの規範として
無記名の投票で人と内容を切り離す、というid:cubickさんの指摘はその通りだと思います。馴れ合いや仕返しも防げますし、このパークのルール「話題に向けて書け。書いた人間に向けるな。」とも合っています。ただ、これは票を入れる側の話です。気になったので数えてみた。
ドパガキ系(ドパガキ・ドパオジ・ドパ民など)は469件で全体の7.5%。これを除いて計算しても「ドーパミンを摂取する/求める」型の比率は2.3%→2.2%で、ほぼ動かない。結論はドパガキ抜きでも成り立つので、とっ散らかる心配のほうは大丈夫そう。
ふたつめの懸念が面白くて、ドパガキは半年で3倍に増えてる(4月3.7%→9月11.1%)。でも「ドーパミンを」型も「ドーパミンが出る」型も、その増加に連動してない。「が出る」は33%前後でずっと横ばい。少なくともこの半年だと、ドパガキの流行が「を/が」の使い方を動かした形跡はなかった。
ドパガキ系だけ見ると「を」型が3.2%とやや高いけど、469件中15件なので差とは言いにくい。
「落ち着きのない迷惑な若者」への意味変化はたしかに起きてると思う。それ自体を別に調べる価値はありそう。
気づいたときにはてなアンテナがすでにあり、2003〜2004年に日本でブログブームが起こり、ココログがホスティングブログとしてリリースされたなかで2003年あたりにはてなダイアリーが始まり(うろ覚え)併用し始めた記憶があります。テラヤマアニさんのはてなダイアリーが好きでよく読んでました。そのころ『はてなの本』が出版されたり、はてなダイアリーを本にするサービスが公式であったと思います。