AI判定部門より
ピュー研究所によると、インターネット上の英語文章のうち、約10%にAI生成の形跡が見られ、ChatGPT登場以降に限れば、その割合は3割強にまで急増しているという。
加えて、それらの文章には、以下のような特有の傾向が現れているのだという。
・Em dash(長ダッシュ)の使用
長ダッシュは()の代わりに用いられる。
例:Oxford comma—Serial comma—is a...
・Oxford commaの使用
A, B, and C→Bの後ろのカンマ
・Negative parallelism
例:Aではなく、Bである。
・独特の用語、言葉遣い
How Much of the Internet Is Written With AI?
これを取り上げたSFGATEの記事では、AI出力のライティング・スタイルが、さらに人間のライティング・スタイルへ影響を与えている、という。
端的には、AIが書いたと思われないよう、あえてそのようにみなされそうな表現を避けるのだ。
ChatGPT may be changing how you're writing
日本語文章、特に私の観測範囲にあるオンライン文書に限れば、最近よく目にするのが、ボトルネックを表す「律速」という言葉だ。
一般に通じる”ボトルネック”を、あえて”律速”と言い換えるからには、暗黙に用いられる専門領域(律速ならば化学、生物領域の言葉、例えば、律速段階→反応速度の律速)のような、言外の含意、ニュアンスを伝える意図があると考えるところだ。しかし、それが登場するのは一般的なブログであるのだから、そのようにする意図も、必要性も感じられない。筆者の意図でなければ、AI由来の表現だろうか?
あるいは、このような突飛な表現はAI登場以前にもあった。例えば女性誌で多用された「luxe」だ。”贅沢”や”luxury”ではなく、"luxe"とすることに、書き手は何か特別なニュアンスを込めようとしているのかもしれないが、その意図が事前に共有されているわけではなく、意図した印象を読者へもたらす保証もない。
実際には、AI以前にコミュニケーションの問題であり、あるいは、それ自体の放棄かもしれない。
ともあれAI生成文書がライティング・スタイルに与える変化である。
スラド諸兄は、AI要約や出力テキストから独特の傾向を見出したことはあるだろうか?あるとすれば、それはどのような傾向だっただろう?
あるいは、メールからビジネス文書まで、長文作成をAI出力に任せるような、自ら思考するプロセスからコミュニケーションまでを放棄するような行動変化、そう促すような影響を感じているだろうか?
タレコミ氏から見ると、要約を長文化するように書き、長文化された文書を要約して読むならば、それは非効率なencode/decode、や暗号化の類であり、コミュニケーションとは異なる「手段」のようにも見えるのだが。